社 会 と の 相 互 信 頼 づ く り
ワコール
の
C S R
C
ommunication
R
eport
2015年4月発行
ワコールお客様センター
0120-307-056
9:30∼17:00 (土・日・年末年始・祝日は除く)
従業員と その家族
地域社会 株主
投資家
社会 期待
ステークホルダー 行政 お客さま
NPO NGO ビジネス パートナー
利害
影響 影響
「社会との相互信頼づくり」
―社会の要請と期待に応え、社会から信頼される―
経営理念は、「企業の目的・存在価値」そのもの。ワコールのCSRは、経営理念である「ワコールの 目標」・「社是」・「経営の基本方針」を原点としています。
社会の要請と期待に応え、社会から信頼される、そうした関係があって初めて健全な企業活動は 遂行され、永続できると考えています。
企業は、その経営に必要なさまざまな資源を社会から調達しています。土地、エネルギー、人材、 多くの原材料。これらは「市場に」ではなく「社会に」存在しています。もし、その社会から企業が信頼 されていなければ、必要な経営資源の調達はかなうはずがありません。
ワコールはこれからも、決して市場だけを見るのではなく、市場が存在する社会への配慮と貢献を 念頭において事業活動に取り組んでいきます。
「社会との相互信頼づくり」、これがワコールのCSRが目指す目標です。
ワコールとステークホルダー
ワコールの事業活動は、多くのステークホルダー※と社会の信頼の上に成り立っています。事業
活動を通して、各ステークホルダーからのご期待に応えていくことが「相互信頼」を確立し、企業の 社会的信頼度を高めることにつながると考えています。
※「ステークホルダー」とは、組織に関わるさまざまな利害関係者(個人又はグループ)のことです。
企業においては、商品やサービスをお客さまに提供するだけでなく、環境への配慮、 社会への積極的な貢献、そして法令遵守や人権尊重 …といった、「企業も社会を構成 する一員」であることを自覚した活動が求められています。
それが「企業の社会的責任」といわれる「CSR」※です。社会や地球との共生を目指す
こと、といってもいいでしょう。
この小冊子では、ワコールのCSR活動をご紹介していきます。
※「CSR」とは、 Corporate Social Responsibilityの頭文字をとったもので、日本語では「企業の社会的責任」と 訳されています。
経 済 ・ 環 境 ・ 社 会 、 す べてにおいて 、
持 続 可 能 な 未 来 のために 。
社 会 から存 在を期 待される企 業 であり続 けるために 。
ワコールの目標
世の女性に
美しくなって貰う事によって 広く社会に寄与する事こそ わが社の理想であり 目標であります
(1965年制定)
社 是
わが社は
相互信頼を基調とした 格調の高い社風を確立し 一丸となって
世界のワコールを目指し 不断の前進を続けよう
(1964年制定)
経営の基本方針
1. 愛される商品を作ります 2. 時代の要求する新製品を開発します 3. 大いなる将来を考え
正々堂々と営業します 4. より良きワコールは
より良き社員によって造られます 5. 失敗を恐れず成功を自惚れません
(1964年制定)
私たちの事業活動は、一人ひとりのお客さまの声に耳を傾け、謙虚に自らを変革し、 人と人とが「互いに信頼しあう関係」を積み重ねることで成り立っています。
こうした「相互信頼」と「人間尊重」の考え方こそがワコールの原点であり、創業以 来の経営理念となっています。
CSR 活動方針
ワコールグループが果たすべき基本的な社会的責任(CSR)は、愛される商品をつくり、時代の要求 する新製品を開発し、大いなる将来を考え正々堂々と営業することです。
正々堂々と事業活動を展開し、お客さまが求める商品を提供する。まずは「まじめなものづくり」に 取り組み、それを通じてお客さまと社会との信頼関係を構築すること。これをCSRのベースにおいて 活動しています。
ワコールグループは、国際標準化機構(ISO)で2010年11月に発行された「ISO26000:2010(財) 日本規格協会」を基にし、7つの原則(説明責任・透明性・倫理的な行動・ステークホルダーの利害の 尊重・法の支配の尊重・国際行動規範の尊重・人権の尊重 )と、7つの中核主題(組織統治・人権・労 働慣行・環境・公正な事業慣行・消費者課題・コミュニティへの参画)に沿ってCSRを推進しています。 また、社会的課題の解決に取り組み、ワコールらしい本業に通じた社会的事業活動を持続的に進め ていくため、業種特性を踏まえた、強みを生かせる領域でのCSR活動を行っていきます。
ワコール「CSR 基本方針」
組織統治
コーポレート・ガバナンス コンプライアンス CSRマネジメント
労働慣行 労働慣行 人材の活用と育成
多様性の尊重 安全と健康
コミュニティ参画
社会貢献活動 地域社会との関わり ワコールブレストケア活動
文化・教育活動
人権 人権の尊重 デュー・ディリジェンス
お客さまへの対応
(消費者課題)
お客さまへの対応 品質管理/研究開発 製品サービスの安全・安心
海外での取り組み
環境 環境方針と環境目標
活動実績 環境保全の取り組み 公正な事業慣行
公正な事業慣行 ビジネスパートナーとの協働
ISO26000の7つの中核主題に沿った、ワコールの「CSR活動基本方針」です。
CSR活動の方向性を明らかにするため、制定したものです。(2013年6月制定)ワコール「CSR基本 方針」では、CSR活動を実践するために私たちがとるべき指針をまとめています。関係法令はもちろん のこと、「OECD多国籍企業行動ガイドライン」や「国連グローバル・コンパクト」、「ILO中核的労働基準」 などの国際行動規範を尊重しています。
ワコールは、すべてのステークホルダーの皆さまから信頼され、価値ある企業を目指して、コーポレート・ ガバナンスの強化に取り組んでいます。国際行動規範を尊重し健全な社会規範に従い、経営の透明性・公正 性を確保します。また、法令の遵守やコーポレート・ガバナンスなどの体制を強化し、ステークホルダーを尊 重し説明責任を果たすことにより、皆さまに信頼される企業活動を行い、企業価値の向上に努めていきます。 1.組織統治
ワコールは、創業以来、経営理念である「相互信頼経営」と「人間尊重の経営」を積み重ねてきました。人 権を尊重するのは企業の責任であり、「自由に生きる権利」・「人間らしく生きる権利」という人権に対する基 本理解を深め、企業活動を通じて実践していきます。個人の多様な価値観・個性・プライバシーを尊重し、 人種・宗教・性別・国籍・心身障がい・年齢などに関する差別的言動や、暴力行為、セクシャルハラスメント・ パワーハラスメント、また、児童労働・強制労働など、人権を無視する行為を未然に防止します。
2.人権
ワコールは、「相互信頼」の経営理念のもとに、従業員との信頼関係を深め、すべての従業員が活き活きと やりがいをもって働ける職場環境の仕組みづくりを進めています。各職場における従業員の安全・健康の管 理、人材育成、多様な人材や価値観の受容、仕事と生活の調和、健全な労使関係の構築などを行い、「活力 ある企業風土の創造」に向けた施策の充実を図っていきます。
また、労働に関する法令を遵守し、社会規範や国際行動規範を尊重し、就業規則などの人事規程を定め、 各職場における働きやすい労働環境を整備していきます。
3.労働慣行
ワコールは、地域社会の発展のために貢献することは、重要な社会的責任であると認識しています。地域 社会の発展のために、ワコールが今日まで培ってきた独自の知恵・文化を広く社会で活かし、ワコールだから できる社会的活動を行い、ステークホルダーとの関係を重視し、コミュニケーションを深めていきます。 また、事業を展開するそれぞれの地域で、社会の要請・期待に応え、ワコールの強みを活かせる領域で、 地域社会に貢献していきます。
7.コミュニティへの 参画及び発展
ワコールは、お客さま一人ひとりを大切にし、その「声」に誠心誠意お応えすることが務めであり、信頼を 得る鍵であると考えています。お客さまの「声」に学び、商品やサービスの向上に反映させ、愛される商品・ サービスを提供します。製品ライフサイクル(研究開発・製品企画・製造・販売・流通・お客さまサポートな ど)のすべてにわたる業務の品質保証活動を徹底し、お客さまの権利を守り、消費者保護に関する法令を遵 守し、安全と安心をお届けします。また、ホームページなどを通じて幅広い情報開示をお客さまへ行い、公 明正大な活動を推進していきます。
6.お客さまへの対応
(消費者課題)
ワコールは、「地球環境を守ることは企業の責務である」との認識に立ち、環境保全に配慮した事業活動を 推進しています。設計から、材料開発、そして生産・物流・販売までの商品の流れのさまざまな工程で、環境 に配慮した取り組みを積極的に行い、環境負荷の少ない商品提供と汚染の予防に努めています。また、環境 に関する法律・条例および自主管理基準を守り、環境教育を通して従業員の意識向上を図り、環境保全活動 に協力・貢献できるように努めます。そして、環境方針と環境保全への取り組み状況を一般に公開し、社会 と一体となった活動を進めていきます。
4.環境
ワコールのものづくりや営業活動は、得意先をはじめとして、さまざまな仕入先・委託先・工場などの協力 によって支えられ、お客さまに愛される商品をお届けすることが可能になります。
公正な取引を行い、正々堂々と営業するために、国際行動規範を尊重し、各種法令および企業倫理を遵守 します。具体的には、独占禁止法、下請法、景品表示法、薬事法、不正競争防止法などの遵守と、自社の知 的財産権の保護・活用と他者の知的財産権の尊重などを徹底するとともに、教育啓発活動を行っていきます。
5.公正な事業慣行
フィッティングメジャーをあしらった ピンクリボンのシンボルマーク
ワコール ブレストケア活動
ワコール ブレストケア活動
世 界 1 2 の国と地 域に広がるワコールのブレストケア活 動
目 次
目 次
c o n t e n t sワコールは、乳がんの啓発・検診・術後のサポートを行う活動、「ブレストケア活動」を推進しています。 乳がんで悲しむ人が、世界中からいなくなる日まで。ワコールの活動は続きます。
「ワコール ブレストケア活動」は、乳がんをなくすことを目的にした活動です。
『 ブ ラジャー の 、願 い 。』
女 性 共 感 企 業 ワコー ル の 使 命
ひとりでも多くの人に、乳がんの事実を知ってもらいたい。 ひとりでも多くの人に、乳がん検診を知って受けていただきたい。 そして、乳がんを経験された方をサポートしていきたい。これらの活動を、海外を含むワコールグループ全体で展開していきたいと考えています。
ワコールグループでは、世界の12の国と地域で乳がんの早期発見・早期診断・早期治療の支援をす る「ワコール ブレストケア活動」を行っています。
今では、ピンクリボン活動12カ国、リマンマ事業8カ国、 検診サポートバス支援3カ国と活動が広がり、各国の人々から 信頼を得ています。
ワコールグループの思いは、国を問わず同じです。世界中の 乳がんで悲しむ人をなくすために、これからもワコールの活動 は続きます。
乳がんの早期発見・早期診断・早期治療を行う 「ピンクリボン活動」(2002年∼) 乳がんの早期発見支援を行う 「乳がん検診サポート事業」(2009年∼)
美しいバストラインの再生支援を行う 「リマンマ事業」 (1974年∼)
3 2 1
ワコールグループはISO26000に沿って CSR活動を行っています
はじめに
ワコールの経営理念・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
CSRの目標・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2
CSR活動方針・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
ワコール「CSR 基本方針」・・・・・・・・・・・・・・・・4
コミュニティ参 画
ワコール ブレストケア活動・・・・・・・・・・・・・・6
地域社会との関わり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12
デューブルベ事業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15 グッドエイジ事業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15
ツボミスクール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・16
文化教育活動・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17
お 客さまへ の 対 応
接客販売−個客専心の想い・・・・・・19
お客さまへの対応・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19
品質管理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21
製品サービスの安全・安心・・・・・・・・・・・・23 人間科学研究所・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25
環 境
環境方針・目標・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・27 環境保全の取り組み・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・29
労 働 慣 行
人材育成・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・32
ワコール行動計画・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・33
障がい者雇用・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・34
安全と健康・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・35
公 正 な 事 業 慣 行
ワコールの行動指針・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・36
ワコール仕入先検査機関
認定登録制度・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・37
知的財産・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・39
人 権
人権の尊重・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・41
組 織 統 治
コーポレート・ガバナンス・・・・・・・・・・・・・・・・・42
コンプライアンス・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・43
コミュニティ参画
リマンマ製品
ワコールの乳がん検診車「AIO(アイオ)」
ピンクリボン活 動
ピンクリボンフィッテイングキャンペーン
アジア各地に広がるリマンマ事業
「自分のバストを知ってもらうこと」をスローガンに、日本では2007年より10月のピンクリボン月間 にあわせて、「ピンクリボンフィッティングキャンペーン」をスタート。2008年からはウェブ上で乳がん のことを知っていただくために「ピンクリボン検定」も行っています。
フィッティングキャンペーンでは、お客さまにご試着いただいたブラジャー1枚につき10円を、ウェ ブ上の検定では1回の受検につき3円を、参加者に代わって、ワコールから公益財団法人日本対がん 協会の「乳がんをなくす ほほえみ基金」に寄付しています。
この活動を通じて、今後も、より多くの皆さまに自分のバストのことを、そして乳がんのことを知っ ていただきたいと願っています。
日本では1974年から実施している「リマンマ事業」という社会貢献事業(ソーシャルビジネス)が近 年アジア各地にも広がってきました。香港、台湾、中国、韓国、マレーシア、タイ、インドネシア…。 この現象はアジアでも乳がんにかかる人が増加傾向にあり、また社会的な関心の高まりを受けたもの です。「いつも、いつまでも、美しくありたい」女性の願いは国境を越えて響き合っています。
マッチングギフト方 式による寄 付 活 動
ワコールでは2005年から、ピンクリボン活動に株主の皆さまからご寄付をご協力いただいています。 この活動には、マッチングギフト方式を取り入れています。
マッチングギフト方式とは、株主優待でお届けしているワコールの商品券の一部を、公益財団法人 日本対がん協会に寄付することができ、株主の皆さまからの寄付額にワコールが同額を上乗せする ものです。
愛の検診車 台湾、タイでも大活躍
台湾ワコールでは、女性の健康意識を高めるために、「ピンクリボン乳がん啓発活動」を中華民国乳 がん病友協会と協力して開催しました(2010年)。「自愛は胸から始まる!」をスローガンに、ワコール イメージガールやピンクリボン大使が、乳がん検診の必要性やセルフチェックの方法などについて説明 をしました。また現場では、乳がん検診車を設置し、来場者への無料検診を実施。この乳がん検診車 は台湾全土を巡回し、各地で無料検診を行いました。
タイでも、タイワコール他、各社協賛のもと、デジタルマンモグラフィを配備した乳がん検診車を乳 がんセンターへ贈呈しています。商品購入者に無料で乳がん検診を受けていただく活動や、セミナー 講演会、チャリティー活動も行っています。
リマンマ事 業
日本人の約12人に1人が乳がんになり、毎年13,000人を超える方が命を失っています。にもかか わらず乳がん検診の受診率は約35%。このような現状を考えたとき、ワコールでは少しでも検診の機 会を増やすことで早期発見につなげたいと考え、2009年10月から「乳がん検診サポート事業」をス タートさせました。デジタルマンモなど最新の検診機器を搭載した乳がん検診車を購入し、検診事業 を行っている医療機関を支援する取り組みです。
実際の検診は医療機関に検診車を賃貸する形で行い、より多くの女性に 愛を 届けるためにという
思いを込めて、「AIO(アイオ)」と命名。
乳がん検診サポート事業では、AIOで検診を受けて、万一、乳がんが発見された場合に備えて、提 携先の医療機関を紹介する体制を整備。今後は各地域の病院との連携をすすめ、安心して受診できる 体制づくりを目指していきます。
日本人の約12人に1人が乳がんになり、毎年13,000人を超える方が命を失っています。にもかか わらず乳がん検診の受診率は約35%。このような現状を考えたとき、ワコールでは少しでも検診の機 会を増やすことで早期発見につなげたいと考え、2009年10月から「乳がん検診サポート事業」をス タートさせました。デジタルマンモなど最新の検診機器を搭載した乳がん検診車を購入し、検診事業 を行っている医療機関を支援する取り組みです。
実際の検診は医療機関に検診車を賃貸する形で行い、より多くの女性に 愛を 届けるためにという 思いを込めて、「AIO(アイオ)」と命名。
乳がん検診サポート事業では、AIOで検診を受けて、万一、乳がんが発見された場合に備えて、提 携先の医療機関を紹介する体制を整備。今後は各地域の病院との連携をすすめ、安心して受診できる 体制づくりを目指していきます。
乳がん検 診サポート事 業
乳がんを経験された方に、美しいボディラインと素敵な笑顔を取り戻していただきたいとの思いか ら、1974年より取り組んでいるリマンマ事業。手術やリハビリの専門家の意見とワコールの長年の研 究をもとに、からだへの負担を軽減するパッドやインナーウェア、水着などの製品を開発。バストの状 態に応じたさまざまな機能を備えたブラジャーや、自然な感覚でお使いいただけるパッドなどが揃って います。
これらのリマンマ製品は全国6カ所の「リマンマルーム」で個別にご 相談を受けながら販売しており、また通信販売も行っています。 さらに毎年、各地で乳房を手術した女性のために「採寸・試着な どの無料相談会」を開催(1993年∼)。実際の製品を手に取ってご 覧いただいています。
電光掲示板でのPR 競技場でビッグフラッグ掲出
ワコールブース ウォーキング風景
スタンプラリー開会式
ピンクリボン京 都
「ピンクリボン京都」は、ワコール本社がある京都で、医療機関の医師・看護師、NPO、京都の地元 企業、学生、京都市・京都府、各メディアが一体となって発足しました。
ワコールは2005年の立ち上げから関わり、支援活動を続けています。活動は 自社だけに終わらせず、「乳がん撲滅キャンペーン」を地域社会へ広げていくことを 目的にしています。
また「乳がん検診」や、ピンクリボン活動への協力を呼びかける市民公開講座 も開催。乳がん早期発見を呼びかける広報活動として、より多くの人たちに届け るべく、京都のメディアを通じて、乳がん啓発メッセージを発信しています。
京都タワーライトアップ
京都タワーを毎年10月にピンク色にライトアップして、ピンクリボン活動 のPRを行ってます。京都駅前で行う乳がん検診にあわせて、検診終了後に 京都タワーをライトアップします。点灯に先立ち、京都府知事、京都市長の 出席のもと、カウントダウンイベントを行います。なお、イベント当日は京都 府庁、京都市役所、福知山城などもピンク色にライトアップされます。
ワコールサンガデー
「京都サンガFC」ユニフォームのオフィシャルサプライヤーとして協賛していることから、京都サン ガワコールスペシャルデーで、啓発活動を実施しています。
西京極スタジアムでは電光掲示板でのPRと、競技場でのビッグフラッグを掲出しています。
「京都サンガFC」ユニフォームのオフィシャルサプライヤーとして協賛していることから、京都サン ガワコールスペシャルデーで、啓発活動を実施しています。
西京極スタジアムでは電光掲示板でのPRと、競技場でのビッグフラッグを掲出しています。
アメリカでの取り組み
日本より、いち早く1999年7月にスタートした米国ワコールのピンクリボン活動。
2001年4月より、乳がん撲滅(Fight)の意志をこめて名付けた『フィット・フォー・ザ・キュア 「Fi(gh)t for the Cure®」※』の活動を開始しました。全米各地の百貨店・専門店の店頭での乳がん
撲滅募金活動を行っています。年間を通して店頭とオンラインを紐付け、フィッティング・イベントを 展開しています。
この活動はブラジャー1枚の試着につき2USドル、さらにブラジャーもしくはシェイプウェア1枚の 購入につき2USドルを、毎年「スーザン・G・コーメン乳がん基金」に、乳がん治療・研究、および啓蒙 活動の資金として寄付するものです。
フィット・フォー・ザ・キュアは、「正しく合ったブラを着用し、胸の健康 を大切にすることで、着ごこちのよさや自信が生まれる」という知識をお客 さまへ広める機会も与えます。また、乳がんはワコールにおいて最も大切 で身近な問題であり、寄付を通して貢献できることは大きな意味があると 考えています。米国ワコールのピンクリボン活動も16年目となり、募金額 は総額4百万USドル、フィットの数は685,000回を超えました。2015年 は米国ワコール販売開始30周年記念を向かえ、さらに積極的に全米規模 で活動をしていく予定です。
※『Fit for the Cure ®』はSusan G Komen for the Cure ® の商標登録です。
スタンプラリー&ウォーク
名所の多い京都の地域性を生かし、京都東山地区にある寺院やお店を巡りながらのスタンプラリー。 ただ歩くだけではなく「京都」に触れながら、ピンクリボンクイズに答えていただき、乳がんについて 身近に感じてもらうことを目的に開催します。
高台寺公園に企業ブースを出展し、ワコールのブレストケア活動や乳がん検診の大切さを伝えて います。
2013年からは、JVA(日本スポーツ連盟)認定のウォーキングコースも追加され、京都の観光名所 を歩きながら、乳がんについて考えていただく機会をつくりました。
メイン会場では、京都の医師と女性ゲストをお招きして、乳がんについての最新情報や検診の重要 性についてのトークイベントも実施しています。また、毎年多くのご当地キャラクターが集合し、子供 たちに大変盛況のイベントとなっています。
今後も、ワコール本社のある京都から乳がん検診の受診率向上を目指して、メッセージを発信して いきます。
京都タワー ピンクリボンライトアップ
コミュニティ参画
《 コンセプト 》
「おしゃれや美容による自分磨きと同じように、健康であることが ステキな女子 の条件」
● 20代∼30代女性の子宮頸がんに対する関心を喚起し、検診等の予防行動を促進する。
● 女性が主体的に健康に活き活きと暮らし続けることができる力の獲得をサポートする。
● 様々な団体と協力しながら府民運動として、府域全体に取組を波及させていく。
ピンクリボン自動 販 売 機を通じた活 動
京都・東京の事業所では、乳がん啓発のメッセージを、日常目に触れる 自動販売機から発信しています。
この「ピンクリボン自動販売機」で買った飲み物代金の一部を、「ピンク リボン京都」に寄付し、役立てていただいています。清涼飲料等の購入によ り、気軽にピンクリボン活動に参加することができます。
乳 房 健 康 研 究 会
2000年春、乳がんによる死亡率低下を願う4人の医師によって発足した 日本初の乳がん啓発団体が「認定NPO法人 乳房健康研究会」です。 ピンクリボンバッジ運動をはじめ、出版・調査活動、セミナーやウォーキ ングイベント開催などの啓発活動を通じて、乳がんに関する正しい情報の 発信と、死亡率低下に貢献するための活動を展開しています。
ワコールも2002年9月から、シンポジウム協賛やピンクリボンアドバイ ザー検定に協力するなど、活動を続けています。
20代∼30代の女性に子宮頸がんが急増している中、京都府では子宮頸がんに関する正しい知識の 普及と検診受診率向上を目指して、「ステキ女子のからだメンテプロジェクト」を立ち上げました。 ワコールは、準備委員会の段階から参画し、プロジェクト事業の基本構想を検討してきました。 今後も応援団体企業として、京都府と一緒に啓発活動を進めていきます。
子 宮 頸がん検 診 啓 発 活 動プロジェクト
( 京 都 府 健 康 福 祉 部 )
京 都 C S Rネットワーク
( 京 都 府 府民力推 進 課 )
京都府内に事業所を持つ企業のCSR担当者や行政職員等が組織の枠をこえて、企業のCSRに関 する情報交換や学ぶ機会の提供、協働のきっかけづくりに取り組むネットワークです。
このネットワークは、平成20年12月に発足し、ワコールは立ち上げ当初から参加しています。 現在は、京都の企業が中心となって、CSR活動を通じて、「地域力」を高めることにより、持続可能な 社会の形成を目指すことを目的に活動を展開しています。
企業に限らずあらゆる組織(企業、NPO、大学、行政等)の社会的責任の国際的ガイドラインである ISO26000の中核主題の一つである「コミュニティ参画・発展」に着目して、情報交換や勉強会の開催・ 社会活動への参加促進等に取り組んでいます。
地域社会との関わり
がん対 策 推 進 企 業アクション
2009年10月、厚生労働省がん対策推進室が進める「がん対策推進企業 アクション」が立ち上りました。これは、企業内の検診率向上により、日本 全体の検診率をアップさせる取り組みです。
ワコールは「がん対策推進企業アクション」に参加し、アドバイザリー ボードメンバーとしても、「がん検診の受診促進活動」を行っています。
産学連携は、新技術の研究開発や、新事業の創出を図ることを目的として、大学などの教育機関と 民間企業が連携することです。
ワコールは、エンドユーザーでもある学生たちと共に、次世代のインナーウェアについて、創造性や メッセージ、マスマーケットを意識した「インナーウェア」を考えること。また、価値観や変動する社会 情勢を予測したうえで、「新規性」を追求し、必要な知識や見定める力を養うことを目的に産学連携 プロジェクトを実施しています。
産 学 連 携プロジェクト
京都精華大学 ウンナナクール
株式会社ワコールの子会社である株式会社ウンナナクールは、京都精華大学との間で産学連携プロ ジェクトを2011年4月よりスタートし継続しています。デザイン学部プロダクトデザイン学科の学生と 共に取り組んでおり、株式会社ワコール、株式会社ウンナナクールのスタッフが隔週で指導にあたって います。2012年には第1回目の最優秀作品「バラのブラ」が商品化され、話題となりました。
3回目は、プロダクトコミュニケーションコースとライフクリエイションコースの3年生18名と、 フィンランドからの交換留学生1名の計19名がプロジェクトに臨みました。
「ときめ き 未 来3」と題した 今 回 の テ ー マは、「次 世 代 のインナ ーブランドRDM(Research Development Marketing)」で、インナーウェア本体の提案にとどまらず、価格、プロモーション、 販売場所の設定までもをインナーウェアのデザインへ昇華した、これまで以上に中身の濃い提案が行 われました。
また、進行カリキュラムにおいては生産現場である北陸ワコール縫製工場見学をはじめ、KCI(京都 服飾文化研究財団)による講義、制作テーマにおけるメンバー間での意見交換の強化など、これまで にはなかった要素を盛り込み、よりレベルアップした内容となりました。キックオフからワコール本社 で行われた最終プレゼンテーション、その後の成果展示まで4 ヵ月以上にわたって実施しました。
ノートルダム女学院中学校 ワコール
ノートルダム女学院中学校みらい科の3年生が、ワコールで「働く」ことを体験する をテーマに、 「協調性」「倫理性」「プレゼンテーション」を学ぶことを目的とした社会実習型授業です。
中学3年生90名がワコールに入社し、 ワコール広報・宣伝部 に配属となる設定で、本年度は 「ファーストブラ」を題材に、広告・宣伝などのコミュニケーションをチームで学ぶプログラムです。
運営はワコールとノートルダム女学院の両者で行いました。
CSR活動として成長期の女の子とその保護者を対象に行う「ツボミスクール」を通じて、ジュニア期 から下着に関心を持つ大切さを謳ってきたワコールの姿勢と、戦後京都で開校し「徳と知」を兼ね備え た社会貢献する人間を育てたいというノートルダム女学院の教育指針が合致し、今回のコラボレー ションを企画するに至りました。
具体的な活動事例
● 龍谷大学 政策学部 講義への出講
● 祇園祭ごみゼロ大作戦ボランティア
● 子宮頸がん検診啓発セミナー
● 鹿肉勉強会
子宮頸がん検診啓発セミナー 鹿肉勉強会 龍谷大学 政策学部 講義への出講 祇園祭ごみゼロ大作戦ボランティア
コミュニティ参画
デューブルベポスター
通常、店頭で販売されているブラジャーには約50のサイズがありま すが、すべての女 性の体 型をカバーしきれない場 合もあります。 1999年に誕生したデューブルベは、一人ひとりの左右のバージス (バストの底面周径のライン)のサイズを測定し、3,030通りものサイズ 展開の中から、ジャストフィットしたセミオーダーブラジャーを提供す る、「課題解決型」の商品です。
女性一人ひとりに合ったブラジャーを、しかも、既製品と大きく変 わらない価格で提供することが、デューブルベの使命です。
デューブルベ事業
/セミオーダーブラジャー
デューブルベ事業
/セミオーダーブラジャー
ツボミスクール
着脱しやすい マジックテープ®
介護の必要な方を除く大半の高齢者は、加齢による身体機能の衰えを感じながらも、基本的には自 立した生活を送る元気な方々です。また、65歳以上の高齢女性の半数以上は外出の頻度も増える傾 向にあり、「体型に合う衣類が少ない」ことや、「好みの衣料品が近くで買えない」ことに一番の不満を 感じています。
ワコールでは、こうした65歳以上の女性高齢者の衣類の悩みを解決し、いつまでも美しくありたい というニーズに応えるため、2002年にグッドエイジ事業をスタートしました。
「らくラクパートナー」というブランド名で着脱が容易な設計や、人間科学研究所の体型データを基 に60歳以上の女性高齢者の体型を分析。通常のJIS規格サイズとは異なるワコール独自の規格「コ ンフォート(ゆったり)サイズ」を設定し、「らくラク親切設計」による機能性と快適性にこだわる商品を 開発しました。これにより、65歳以上の女性高齢者の体型にフィットし、快適に過ごしていただける インナーからナイティー、アウターまで生活全体をサポートする商品を提供しています。
これからの高齢化社会に向けて、グッドエイジ事業は商品の企画・開発を追究していきます。ワコール では、こうした商品を元気な高齢女性の方々に、より知っていただくためにも、介護売場やリビング売 場に埋もれたシニア市場を顕在化させ、高齢者のQOL(Quality of Life=生活の質)向上に資する ブランドとして、この事業を強化していきます。
グッドエイジ事業
※「マジックテープ」は ㈱クラレの登録商標です。
2001年から、小・中学生(小4∼中2)とその保護者の方に、下着やからだについての基礎知識を学 んでもらうために、関東・関西を中心に開催している「ツボミスクール」。思春期の子どもたちは、自分 の身体的な変化に戸惑いや不安を感じることも多いため、きちんとした知識を身につけ、健康で美し い女性に成長してほしいという願いを込めて始まった出張型授業です。
ワコールの講師がお伺いできない学校には、テキストの提供や下着サンプルの貸し出しを行ってい ます。2014年4月からは教材DVD「わたしたちのカラダと下着の話」を制作し、小中学校の養護教諭、 保健指導に携わる方を対象にテキストと併せて無料配布しています。この教材DVDは もっと簡単で わかりやすく、子供たちが理解できる教材を という声にお応えして制作したもので、成長期の体型 変化や下着についての情報を子どもたちが視聴することで知識が得られる内容になっています。 ワコールは「ツボミスクール」を通じて、女の子の大事な時期である成長期を健やかに過ごしていた だくとともに、健康で美しい女性への成長を応援しています。
また近年では、大人向けのセミナーのご要望も増え、からだのエイジングを解説する「エイジング
セミナー」「中学3年生∼大学生向けセミナー」「マタニティセミナー」等も開催しています。
今後もワコールはすべての世代の女性に向けた、からだと下着の啓発活動を積極的に展開していき ます。
2001年から、小・中学生(小4∼中2)とその保護者の方に、下着やからだについての基礎知識を学 んでもらうために、関東・関西を中心に開催している「ツボミスクール」。思春期の子どもたちは、自分 の身体的な変化に戸惑いや不安を感じることも多いため、きちんとした知識を身につけ、健康で美し い女性に成長してほしいという願いを込めて始まった出張型授業です。
ワコールの講師がお伺いできない学校には、テキストの提供や下着サンプルの貸し出しを行ってい ます。2014年4月からは教材DVD「わたしたちのカラダと下着の話」を制作し、小中学校の養護教諭、 保健指導に携わる方を対象にテキストと併せて無料配布しています。この教材DVDは もっと簡単で わかりやすく、子供たちが理解できる教材を という声にお応えして制作したもので、成長期の体型 変化や下着についての情報を子どもたちが視聴することで知識が得られる内容になっています。 ワコールは「ツボミスクール」を通じて、女の子の大事な時期である成長期を健やかに過ごしていた だくとともに、健康で美しい女性への成長を応援しています。
また近年では、大人向けのセミナーのご要望も増え、からだのエイジングを解説する「エイジング セミナー」「中学3年生∼大学生向けセミナー」「マタニティセミナー」等も開催しています。
今後もワコールはすべての世代の女性に向けた、からだと下着の啓発活動を積極的に展開していき ます。
教材DVD
「Future Beauty 日本ファッション」展 於:京都国立近代美術館 ©京都服飾文化研究財団:渡邉修撮影
乳房文化研究会主催 20周年記念OPPAI ART LAB.2013
in 禅居庵 より
ココロス HP
スパイラルビル外観
○R
下着に向けられた女性の思いを社会科学的に検証する「cocoros(ココロス)」。
「cocoros(ココロス)」というネーミングは、「ココロ」の複数形。女性たちの「心」という意味ばかり でなく「志す」「心する」という意味を込めて2004年に始まりました。
その目標として、女性のこころを核に、その心理・意識、ライフスタイル、価値観、行動という領域 での調査・研究を通して、女性の美、快適、健康への貢献を目指します。 心理学の学識者のもとに随 時、企業メンバーが参加して、共同で調査研究を進めています。
「女性の心理と下着の研究サイトcocoros」をオープンして研究成果を一般公開、日本繊維製品消費 科学会の学会誌にも論文を発表するなど、学術的な手法に基づく下着心理研究の社会的認知を広げ ています。
「下着心理学」に関する研究は少なく、ほとんど未開拓の学問分野。戦後の洋装下着の歴史的資料 も有するワコールにこそ可能な「学術的な社会貢献」として期待されています。
ワコールの女子陸上競技部「スパークエンジェルス」は、 一人ひとりの女性選手が、それぞれの持 てる力を発揮して、明るく生き生きと、活動的かつ美しく競争し、活躍すること を目的に1986年結 成されました。
創部以来20年以上にわたり、「スパークエンジェルス」の選手たちはオリンピックをはじめ数々の国 内外の競技大会に出場し、優秀な成績をおさめています。
女性共感企業を目指すワコールは、こうした活動を通してスポーツの素晴らしさやスポーツで活躍 する女性の美しさを広く伝えていきたいと考えています。
衣服や下着、装身具など、歴史的な西欧服飾を専門に収集・保存・研究・公開し、服飾文化の将来 を探求することを目的に設立されたのが「公益財団法人 京都服飾文化研究財団(THE KYOTO COSTUME INSTITUTE)」です。当財団は、ワコールの全面的支援のもと1978年に設立され、今日 まで30年以上にわたり活動を続けています。
歴史的に価値の高い衣装を中心に、文献やポスター、ファッションプレートなど当財団のコレクショ ンは、約3万点を収蔵しています。とりわけ18世紀、19世紀などの時代を経た衣装は劣化が激しいも のが多く、収蔵庫の温湿度を一定に保って保存し、必要に応じて補修も行っています。また、当財団 での研究成果を公開する衣装展は、パリ、ニューヨーク、ロサンゼルスなどの海外からも招聘され、各 地で国際文化交流の架け橋となっています。
公 益 財 団 法 人 京 都 服 飾 文 化 研 究 財 団(KCI)
1991年に発足したワコールが活動を支援する「乳房文化研究会」は、医学や生物学といった自然科学をはじめ、社会科学、人文科学など多岐にわたる分野の専門家が集まり、乳房を象徴とする女性の こころ と からだ に関する諸問題に取り組む団体です。
発足以来、研究成果や知見などの情報交換、討論を通じて、社会の 中における女性という存在への理解を深める活動を続けています。
乳 房 文 化 研 究 会
ココロス
スポーツ活 動
ワコールは1985年、 生活とアートの融合 をテーマにした複合文化施設「スパイラル」を東京・青 山にオープンしました。演劇、舞台、音楽、シンポジウム、美術展など、多彩なジャンルのイベントに 対応する「スパイラルホール」を擁し、若手アーティストに発表の場を提供するとともに、彼らとのコ ラボレーションによる多彩な文化活動を展開しています。
このほか「スパイラル」には、コンテンポラリーアートギャラリーや 生活雑貨マーケット、カフェ、レストラン、美容サロンなどが併設され、 トータルに 生活とアートの融合 を体感できる文化情報の受発信基 地として、各方面から常に注目と関心を集めています。ワコールはこ れからも、スパイラルでの文化事業を通し、 アートを取り入れた生 活 を広く社会に提案し続けていきます。
スパイラル
お客さまへの対応 お 客 さま へ の 対 応
お 客 さま へ の 対 応
ワコールのBA
ワコールでは1999年、販売員の呼称をそれまでの「セールスレディ」から「ビューティーアドバイ ザー(以下「BA」)」へと改めました。このネーミングには、当社が企業姿勢の柱としてお客さまに提供 し続ける究極の価値観「美」への想い、また対面接客を通じた専門的アドバイスによる信頼構築という 理念が表現されています。
厳しい研修で鍛えられ、採寸・フィッティングの技術や、商品の素材特性の知識を身につけたワコール のBAは、社内のボディフィット審査や(社)日本ボディファッション協会認定試験に合格した精鋭たち です。なかでも特筆すべきは、彼女たちが業務の中で不断に磨いている 聴く力 でしょう。下着選び はデリケートなテーマなだけに、ご自身の要望を何から何まで口に出されるようなお客さまは、むしろ 少数派に属するからです。
例えば、「商品をご覧になって、『これでもいい』と言われるのと、『これがいい』と言われるのは、 ニュアンスが違います」(当社BA教育担当)。ちょっとした言葉づかいやしぐさをキャッチし、潜在的 な気持ちを感じ取る力があって初めて、ご満足いただける商品をご案内できるのです。
ビューティーアドバイザー
「愛される商品づくり」を経営の基本方針に掲げるワコールにとって、 BAが受け止めるお客さまの声は、まさに宝の山です。当社ではBAの持 つ顧客情報をよりダイナミックなかたちで吸い上げ、業務上の意思決定 や商品開発に活用する取り組みを進めています。
具体的には、10数年前より、店頭でのお客さまの声をBAと企画担当 者が商品開発に反映させる「BA検討会」を設けています。また、新商品 の開発にあたっては、複数の試作サンプルをBAに示して意見を求めるの が通例となっています。
B A の声はお客さまの声
接客販売
−
個客専心の想い
接客販売
−
個客専心の想い
スカッシュ制度は、店頭に寄せられるお客さまの声と、それに対するBAの意見を週単位でまとめて 本社に送り、商品開発などの本社担当部署がすばやく善後策を講じて店頭に返すという、スピーディ な「お客さま対応」システムで、2004年からスタートしました。Speed(速さ)、Question(質問)、 Answer(回答)、Shift(仕組み)の頭文字をとったものですが、お客さまのご意見を反映した製品の 開発・改良、店頭での接客品質向上に取り組んでいます。
スカッシュ
( SQUASH)
の制 度
∼店 頭からの声にクイックレスポンス∼
「CSR基本方針」の中核課題の一つである「お客さまへの対応」をさらに推進していくために、顧客 対応の国際規格:ISO10002(苦情対応マネジメントシステム)に準拠した『「お申し出」等対応基本 規程』を制定しました。(2013年10月)本規定は、お客さまのお申し出等に係る基本方針や行動指針、お申し出対応の原則、組織体制や役 割、顧客の要求への対処などについて定めています。
また、「お申し出等対応マニュアル」を作成し、お客さま対応の確認・指示・説明・教育用の基準文書 として活用しています。当マニュアルは、「経営理念」とお客さま対応の「基本方針と行動指針」に基づ き、当社のお客さま対応マネジメントシステムを包括的に記述す
る文書となっており、お客さま満足のさらなる向上に取り組んでい きます。
まずは株式会社ワコールの全事業部に向け周知・徹底し、お客 さまへの対応を体系化することにより、店頭から品質保証部門・ お客様センターに至るまで、初期対応の迅速性、公平・公正性の 観点で社内対応の統一を図っていきます。
「お申し出 」等 対 応 基 本 規 程の制 定
さまざまなお問い合わせ
年間6万件に近い、お客さまからのさまざまな「お問い合わせ・お申し出(商品や売場に対する苦 情)」にお応えしているのが、「お客様センター」です。そのうちの大半は、商品の在庫、商品特長、取 り扱い店舗、資料請求などについての「お問い合わせ」です。また、約1割が「お申し出」で、商品、販 売員、宣伝販促活動などへの苦情が寄せられます。いずれの場合も、お客さまの立場に立ってお知り になりたいことを迅速にお伝えし、かつご納得いただける説明を心がけています。
ワコールお客 様センター
お客さまへの対応
お客さまの声のフィードバック
お客様センターでは「お申し出」を月次の報告にまとめ、社内会議で共有化を図るほか、とくに気づ いた点があれば当該商品の担当部署に連絡し、共にお客さまの視線での改善策を考える場合もありま す。社内のイントラネット上に設けた「カスタマーボイス」に掲示し、お客さまの個人情報を省いた内 容を全社員が閲覧できることで、情報を共有しています。
お問い合わせの多くは、商品購入に関するものですが、接客や商品に対する苦情なども寄せられて います。販売員の接客マナーに対するお申し出はスピーディに、該当する店舗に確認をとり、改善に 努め、また、販売員の研修などを通じて指導しています。商品の改良提案については、商品開発の部 門と連携を取り、よりお客さまに喜ばれる商品を提供できるように努めています。
「インティメイト・アドバイザー※」や「繊維製品品質管理士」「消費生活アドバイザー」などの資格や 専門知識を有するスタッフが対応することで、対応品質の更なる向上に取り組んでいます。
※「インティメイト・アドバイザー」とは、主にボディファッションの販売に従事する人や、ボディファッション業界に携わる人を対象に、 専門の知識や販売の能力を、一般社団法人日本ボディファッション協会が認定する制度。
ISO9001の「品質方針」 品質保証基本規程では、ワコールグループの商品の品質についての基本的指針、及びその維持と向
上のための基本的事項を定めています。「商品の品質に係る基本方針」に基づき、商品の品質を維持・ 向上させ、またお客さまを始めとするステークホルダーの要求を満たすことにより、その信頼を得るよ う品質保証活動に取り組んでいます。
品 質 保 証 基 本 規 程
ワコールは、1997年3月に、国内アパレル企業で初めて、ISO9001(品質保証のための国際基準)の認証を取得しました。「顧客満足」や「品質保証」を目的とした品質マネジメントシステムを運用することで、お客さまに安心と信頼をお届けしています。その後、外部審査機関より1年ごとにサーベイラ ンス、3年ごとに更新審査を受けており、品質マネジメントシステムの維持・向上に努めています。
ワコールは、1997年3月に、国内アパレル企業で初めて、ISO9001(品質保証のための国際基準) の認証を取得しました。「顧客満足」や「品質保証」を目的とした品質マネジメントシステムを運用する ことで、お客さまに安心と信頼をお届けしています。その後、外部審査機関より1年ごとにサーベイラ ンス、3年ごとに更新審査を受けており、品質マネジメントシステムの維持・向上に努めています。
当社の経営理念の下、当社の経営の基本方針である
品質管理教育
ISO9001の教育カリキュラムとして、定期的に教育を行っています。ISOの基礎教育から、「内部監 査員認定研修」など、品質マネジメントシステム内の全要員が対象となっています。
「商品の品質に係る基本方針」
ワコールグループは、商品の品質が、お客さまからの要求を常に満たすものであることを目指すた めに、役員、従業員は以下に掲げる基本方針に基づき行動し、商品の品質向上に取り組みます。
を方針として、全員が一丸となって、お客さまにご満足いただける商品づくりを目指し、要求事項への 適合と品質マネジメントシステムの継続的改善を実践しています。
I S O 9 0 0 1
ワコールでは更にお客さまに愛される商品作りを目指し、「品質展」を継続的に開催しています。 ワコールの従業員やモノ作りに携わる関係者を対象に、ワコールの品質管理の取り組みや、お客さま からのお申し出の内容や対応の実例など、品質に関するさまざまな情報を展示と発表で紹介。品質に 対する情報共有と意識の向上を図っています。
品 質 展
品質に関わる問題が発生した場合は、すみやかにお客さまへお知らせするために、株式会社ワコール ホームページトップの「重要なお知らせ」に情報を開示しています。
品 質に関する情 報の開 示
品質保証部
ワコールグループの品質保証活動を推進するため、品質保証に関するワコールグループの最高機関 として、「品質保証審議会」を設置しています。ここでは、ワコールグループに適用される、商品の品質 に関わる規則、規格、基準などの制定、改廃及び承認、ワコールグループに生じた、または生じるお それのある重大な品質問題への対処、及び是正処置もしくは予防処置、などの業務を行っています。 また、各グループ会社では、当該事業部門の商品に関わる品質保証活動を推進するための機関として、 「品質管理委員会」をそれぞれ設置しています。
品質保証部は、お客さまに販売及び提供する商品やサービスが、安全かつ安心であり、顧客満足を 保証できる体制を構築することを組織のミッションとして、「品質保証審議会」「品質管理委員会」の活 動を推進しています。
推 進 体 制と役 割
品質管理
安全で愛される商品を常に供給すること
時代の変化に適合した品質を追求すること 法令を遵守し公明正大に活動すること
3 2 1
愛される商品を作ります
時代の要求する新製品を開発します
大いなる将来を考え正々堂々と営業します
より良きワコールはより良き社員によって造られます
失敗を恐れず成功を自惚れません
お客さまへの対応
針折れの問題
中でも注意しているのが、縫製工程で発生する針折れの問題です。繊細な縫製を行う場合、特に異 なる生地を縫い合わせる時や金属部品に針が当たった時など、まれに針が欠けてしまうことがありま す。縫製中に針が欠けた場合には、周囲の全作業を中断し、針の断片を徹底的に回収します。集めた 断片は、「折れ針確認器」で1ミリの断片も見落とさないよう、細心のチェックを行い、さらに欠けた針 同士の断面を合わせて、元通り完全な形に復元しています。
こうした針折れの飛散防止のために、ミシンにプラスチック製の「折れ針飛散防止ガード」を取り付 け、さらに出荷時には金属探知器でも検査するなど、徹底した品質管理を行っています。
美しさを構 成する4 0 以 上のパーツ
仕上がった製品に対するワコールの最終検査は、ブラジャーで25項目にも及び、縫い目の数が合っているか、規定通りに縫われているかなど、細かい部分まで人の目でくまなくチェックしていきます。こうした厳しい検査を通過したものだけが、ワコールの製品として認められます。
仕上がった製品に対するワコールの最終検査は、ブラジャーで25項目にも及び、縫い目の数が合っ ているか、規定通りに縫われているかなど、細かい部分まで人の目でくまなくチェックしていきます。 こうした厳しい検査を通過したものだけが、ワコールの製品として認められます。
2 5 項目に及ぶ最 終 検 査
これらの熟練した生産技術やノウハウは、日本から海外の生産工場へも広がっています。統一され た厳しい品質基準のもとで、ワコールの製品は、世界中で、同じ材料、動作、技術、検査を徹底して います。例えば、中国のワコールの工場では、1つの製品を作る時に生地、レース、縫い糸に至るまで 日本と同じ素材が使われています。それだけでなく、製品を縫う時の手順や手さばき、縫い目の数、 ミシンの設定まで日本と同様の ワコール品質基準 を採用しています。
「一歩上の品質を目指し、付加価値をつける生産を行う」―それがMade by Wacoalの考え方です。 世界中の女性の満足をカタチにするために、ワコールは万国共通の厳しい品質基準のものづくりを目 指しています。
世 界のどこでも同じものづくり( M a d e b y W a c o a l )
ワコールは、個人情報の適切な利用と保護をワコールの社会的責任と考え、情報セキュリティ対策 組織を設け、個人情報保護方針及び関連規定を定め、従業員対象の教育を実施しています。さらに個 人情報の運用状況をチェックする体制や、お客さま本人からのお問い合わせなどに対応する体制を整 備します。また、個人情報を取り扱う得意先さま、購買先さま、業務委託先さまにも、ワコールと同 等の情報保護を求めています。
個 人 情 報を保 護します
ブラジャーの縫製は、手作業で行います。1枚のブラジャーにつき約20工程、これを1チーム20人 で約25分かけてつくっていきます。一つひとつの工程で、非常に繊細な作業が要求され、1ミリの狂 いもなく美しいフォルムに縫い合わせるためには、熟練した技術が必要とされます。ワコールでは「縫 製指令書」※という1枚の用紙を縫製工程の手順書として使用しています。
約 2 0 工 程 、1 チーム2 0 人で約 2 5 分
1 5 0 項目以 上のテスト・チェック
製品サービスの安全・安心
40以上におよぶブラジャーのパーツ
※「縫製指令書」とは、縫製に使用する糸、針、縫い代や重ね糸の幅、針目の大きさなど、縫製の要領を細かく定めたもの。
ワコールでは、1枚のブラジャーは、実に40以上ものパーツから構成され、約25種類の素材・部材 から作られています。それらのパーツをつなぎ合わせることで、初めて1枚の製品がつくられます。
新 製 品の開 発
「魅力的なコンセプトづくり」と、 それを商品化する 「ヒントになる人体情報」
の収集。
製 品 評 価 研 究
開発した新製品が 「コンセプトで設定したとおりの
パフォーマンス(機能)を発揮し ているかどうか」を正確に 測定する計測・評価方法の開発。
女 性 美の研 究
プロポーションとボディ意識の 関係を分析し、美しさを具体的な
かたちや数値で表し、 「ワコールが考える女性美を
誰もが簡単に理解できる」 ような形にして提案しています。
ワコール人間科学研究所は、女性の「より美しくありたい」という気持ちに応えるために、女性のか らだを 科学の目 で徹底的に分析し、ものづくりに取り組んでいます。
ワコールが掲げる「世の女性に美しくなって貰う事によって、広く社会に寄与する」という目標。そ の実現に向けて「女性のからだを科学的に研究して、ものづくりに生かす」ため、1964年にワコール 人間科学研究所は誕生しました。
4歳から69歳まで、毎年約1,000人の女性の人体測定を行い、これまでに延べ40,000人以上の データを収集してきました。なかでも同じ女性を30年以上にわたって計測し、体型の変化を追った時 系列データは、他に例を見ない貴重な財産です。
これらの実測データや、計測中に発見した女性のからだに関する知識は、女性の「美しくありたい」 という気持ちに応えるものづくりの大きなヒントになっています。
ワコール人間科学研究所での計測は世界共通の人体計測法「マルチン式計測法※」を基本としていま
す。さらに、からだに触れることなく立体計測・分析ができる「非接触三次元計測装置」による計測も 行っています。それらの計測方法を組み合わせ、同じ女性の体型変化を30年以上にわたって追跡した 時系列データをはじめ、4歳から18歳までのティーンの体型変化を調査したデータ、産後の女性の体 型変化を1カ月ごとに調べたデータなどを収集。集めた多くのデータを基に女性のからだを深く研究 してきました。
ワコール人間科学研究所での計測は世界共通の人体計測法「マルチン式計測法※」を基本としていま す。さらに、からだに触れることなく立体計測・分析ができる「非接触三次元計測装置」による計測も 行っています。それらの計測方法を組み合わせ、同じ女性の体型変化を30年以上にわたって追跡した 時系列データをはじめ、4歳から18歳までのティーンの体型変化を調査したデータ、産後の女性の体 型変化を1カ月ごとに調べたデータなどを収集。集めた多くのデータを基に女性のからだを深く研究 してきました。
計 測データを収 集し、女 性のからだを深く研 究
計測データを収集する中で、女性美に関するさまざまな事実や法則が見えてきました。ワコール人 間科学研究所は、プロポーションとボディ意識の関係を分析し、美しさを具体的なかたちや数値で表 すなど、女性美を研究することも活動のひとつです。今までに、日本女性の美しさの基準となる「ゴー ルデンプロポーション(1965年)」、年代別の美しさを明らかにした「ビューティフルプロポーション (1979年)」、理想のプロポーションからバランスの美を表した「ゴールデンカノン(1995年)」、「スパ イラルエイジング(2000年)」「からだのエイジングと美の法則(2010年)」など、多くの研究成果を公 表しています。
女 性 美の研 究∼新たな事 実や法 則を発 見∼
ワコール人間科学研究所にとって、「人」の情報は製品をつくる基盤となっています。かたち、動き、 ここちよさといったからだの情報をベースに、さらに「こうしたい、こうなりたい」といった人の想いを 加えて、新製品開発を行っています。また、さまざまな側面から着用効果のテストを実施することに よって、徹底した製品検証を行っています。例えばブラジャー発売前には、すべてのサイズをモニター に試着していただくことはもちろん、ひとつのサイズにつき何十人もの方にご着用いただいて検証しま す。同じサイズでも、実際に着用される方のバストは、形もやわらかさもさまざま。一人ひとりの女性 が持つ美しさを引き出すような商品をつくるため、こうした地道な検証を日々続けています。
一 人ひとりのキレイを引き出す商 品づくりへ
女性のからだの研究で、世界をリードする実績を挙げてきた人間科学研究所。科学から得た普遍性 や妥当性を備えた新しい知識を、「技術」として応用していく研究開発プロセスは、まさにワコールの 技術経営の中核をなします。そしてその膨大なデータは、それ自体が、当社の社会に対する多面的な 寄与を可能にする「社会的資産」なのです。
社 会 的 資 産
人間科学研究所
《 ワコール人間科学研究所の主な活動 》